顎が痛んだり音がするとき
顎の症状は、関節の問題、筋肉の問題、噛む習慣・噛み合わせ(occlusion)の問題が混ざって現れます。 音だけで痛くない場合から、毎朝顎がこわばる場合、口がうまく開かない場合まで、対応は異なります。議政府ボストンミソ歯科は原因をまず見分けたうえで治療を決めます — 音だけだからといってすぐに装置をお勧めすることはありません。
顎が痛んだり音がするとき、よくある原因は何ですか?
- 関節円板(ディスク)の位置異常 — 口を開けたり閉じたりするときの「カクッ」という音。痛みがなければ経過を見ることもあります。
- 咀嚼筋の疲労・緊張 — 歯ぎしり・食いしばりで朝に顎がこわばり、こめかみが痛みます。最も多い原因です。
- 噛み合わせの問題 — 高い補綴物や、抜けた歯を長く放置して片側だけで噛む習慣が顎に負担をかけます。
- 関節炎・外傷 — 関節自体の炎症。噛むときに耳の前が痛み、口がうまく開きません。
- 親知らずや歯の炎症による関連痛 — 顎が痛いと思ったら原因は歯だったということもあります。
自宅でまず確認できることは?
- 音 vs 痛み — 音だけなのか、痛むのか、開けにくいのか。
- 時間帯 — 朝がひどければ歯ぎしり・食いしばり、夕方がひどければ日中の習慣(頬杖・片側噛み)。
- 口の開き方 — 指3本が縦に入るかどうか。入らなければ開口制限です。
- 噛む側 — 片側だけで噛んでいるなら、その理由(痛む歯・抜けた歯)。
確認するまでは硬いものや弾力のある食べ物、ガム、大きなあくび、頬杖を避けてください。こわばりには温湿布、急な痛みには冷湿布が合います。
歯科では何を確認しますか?
口を開ける量と経路、関節の音、筋肉を押したときの痛む部位を確認し、パノラマ・3D CT(CBCT)で関節の形と歯・親知らずの状態を見ます。咬合紙でどの歯が先に当たるか、すり減りのパターンで歯ぎしりの有無を見ます。顎関節(temporomandibular joint)ではなく歯が原因のケースをふるい分けることが、この段階の要です。
原因別に治療方針はどう違いますか?
- 筋肉の緊張・歯ぎしり → 生活習慣の見直し、温湿布、必要に応じて夜間用の装置(スプリント)で力を分散します。詳しい内容は顎関節診療のページにあります。
- 関節円板の問題 → 痛みがなければ経過観察、あれば装置と理学療法。
- 噛み合わせが原因 → 高い補綴物の調整、抜けた歯の補綴。上は入れ歯、下はインプラントで噛み合わせのバランスを整えた症例のように、噛む力のバランスを取り戻すことが顎の症状の緩和につながることもあります。
- 歯・親知らずが原因 → 該当する歯の治療。
こんな場合は先延ばしにしないでください
- 口が急に開かなくなった、または閉じなくなった。
- 噛むときの耳の前の痛みが2週間以上続く。
- 顎と一緒に歯・歯茎が痛む — 歯の炎症の可能性があります。
関連診療・症例
よくある質問
顎が音しか鳴らないのですが、治療が必要ですか?
痛みや開口制限がなければ、経過を見ることが多いです。ただし音とともに痛み始めたり、引っかかる感じが出てきたりした場合は確認が必要です。
装置は必ず使わなければなりませんか?
原因が筋肉の緊張・歯ぎしりの場合、力を分散させる目的で使用します。原因が噛み合わせや歯であれば、そちらを先に解決します。検査後、必要な場合のみお勧めします。
顎関節はどの科で診てもらえますか?
歯科で診断・治療します。関節の変形が大きい場合など、必要であれば併診をご案内します。
参考文献
本文の確認の順序と診療方針はボストンミソ歯科の基準であり、原因・機序・治療効果は以下の文献に基づいています。
- Schiffman E, Ohrbach R, Truelove E, et al. Diagnostic Criteria for Temporomandibular Disorders (DC/TMD) for Clinical and Research Applications. J Oral Facial Pain Headache. 2014;28(1):6-27. doi:10.11607/jop.1151.
— 顎関節疾患の国際診断基準 — 関節・筋肉の原因の見分け方。 - Lobbezoo F, Ahlberg J, Raphael KG, et al. International consensus on the assessment of bruxism: Report of a work in progress. J Oral Rehabil. 2018;45(11):837-844. doi:10.1111/joor.12663.
— 歯ぎしり・食いしばりの評価に関する国際的な合意。 - Al-Ani MZ, Davies SJ, Gray RJ, Sloan P, Glenny AM. Stabilisation splint therapy for temporomandibular pain dysfunction syndrome. Cochrane Database Syst Rev. 2004;(1):CD002778. doi:10.1002/14651858.CD002778.pub2.
— 安定装置(スプリント)の効果は限定的・選択的だとするコクランレビュー — 音だけの場合に装置を勧めない理由。
※ この案内は一般的な情報であり、同じ症状でも原因や治療方針は口腔の状態によって異なります。診断は検査後に院長が直接ご説明します。すべての歯科治療は個人差により、痛み・出血・感染などの副作用が生じることがあります。
ボストンミソ歯科医院の診療案内の責任者は、院長 李鍾範(イ・ジョンボム)(保健福祉部認証 統合歯科学専門医)です。