歯が揺れるとき
揺れる歯だからといって、すべて抜かなければならないわけではありません。 揺れの原因が歯槽骨の喪失なのか、噛む力が一本の歯に集中しているのか、根の先の炎症なのかによって、残せる範囲が変わります。議政府ボストンミソ歯科は揺れの程度ではなく「残っている骨の量と原因」で判断し、抜歯が必要な場合はその後の計画(インプラント・補綴)も同じ診察で立てます。
歯が揺れるとき、よくある原因は何ですか?
- 歯周炎で歯槽骨が減った場合 — 最も多い原因です。複数の歯が一緒に揺れ、歯茎が下がっています。
- 咬合性外傷 — 特定の歯にだけ噛む力が集中すると、骨が残っていても揺れます。高さの合わない補綴物や歯ぎしりが原因です。原因を取り除けば再び固くなることが多いです。
- 根の先の炎症 — 神経が死んだ歯の根の先に炎症がたまると、その歯だけが揺れて噛むと響きます。神経の治療で回復することがあります。
- 外傷 — ぶつけた後に揺れる場合は、根が折れているかどうかが焦点です。早めの確認が必要です。
- 根が割れた場合 — 神経の治療をした歯や、古いクラウンの歯に起こります。根まで割れていると残すのは難しいです。
自宅でまず確認できることは?
- 何本揺れているか — 一本なら局所的な原因(炎症・外傷・ひび)、複数なら歯周炎に近いです。
- 歯茎の状態 — 血・膿・下がりがあるかどうか。
- 噛むとき — 特定の歯が先に当たったり痛んだりするか。
- 経過 — 神経の治療やクラウンをした歯かどうか、最近ぶつけたかどうか。
揺れる歯を舌や指で触り続けると、残っている骨との結合がさらに弱くなります。確認するまでは触らず、反対側で噛んでください。
歯科では何を確認しますか?
X線と3D CT(CBCT)で根を包む骨がどれくらい残っているか、根の先・根の間に炎症があるか、根にひびが入っているかを見ます。歯茎のポケットの深さを測り、咬合紙で噛む力がどこに集中しているかを確認します。揺れの程度(1〜3度)は参考にすぎず — 残っている骨と原因が決め手になります。
原因別に治療方針はどう違いますか?
- 歯周炎 → 歯茎の中の歯石除去と歯周治療(periodontal treatment)。骨がある程度残っていれば、隣の歯と固定して維持することもあります。
- 咬合性外傷 → 高い部分を調整するか補綴物を作り直せば回復します。歯ぎしりは装置で力を分散します。
- 根の先の炎症 → 神経の治療。根の間に炎症が生じた奥歯を、抜歯の代わりに神経の治療で残した症例のように、揺れていた歯が固くなることが多いです。
- 根の骨折・骨がほとんどない場合 → 抜歯。この場合、抜く前にその後の計画を一緒に立てておくと、骨がさらに減る前にインプラントを埋入できるため選択肢が広がります。
他院で抜歯を勧められた場合は、まず抜歯前に確認する4つのことをご覧ください。骨の状態が気になる場合は歯槽骨セルフチェックであらかじめ確認いただけます。
こんな場合は先延ばしにしないでください
- ぶつけた後に揺れる — 根の骨折は時間が経つほど残せる確率が下がります。
- 揺れが数週間で目に見えてひどくなった。
- 歯茎から膿が出る、または腫れる。
関連診療・症例
よくある質問
揺れる歯は必ず抜かなければなりませんか?
いいえ。原因が炎症や噛み合わせであれば、治療後に再び固くなることが多いです — 残っている骨が少ないと回復の幅は限られます。根が割れていたり骨がほとんど残っていなかったりする場合に抜歯を検討します。
抜いた後、インプラントはいつできますか?
骨の状態によって、抜歯と同時に埋入する場合から2〜3か月待つ場合まで異なります。抜歯前に計画を立てておくと、骨が減る前に対応できます。
隣の歯と固定する治療は長持ちしますか?
歯周治療を併せて行い、噛む力を調整すれば数年間維持されることがあります。骨が減り続けている場合は一時的な措置になることもあり、検査結果に応じてご案内します。
参考文献
本文の確認の順序と診療方針はボストンミソ歯科の基準であり、原因・機序・治療効果は以下の文献に基づいています。
- Fan J, Caton JG. Occlusal trauma and excessive occlusal forces: Narrative review, case definitions and diagnostic considerations. J Clin Periodontol. 2018;45 Suppl 20:S199-S206. doi:10.1111/jcpe.12949.
— 骨が残っていても噛む力が集中すると揺れる、咬合性外傷の定義。 - Papapanou PN, Sanz M, Buduneli N, et al. Periodontitis: Consensus report of workgroup 2 of the 2017 World Workshop. J Clin Periodontol. 2018;45 Suppl 20:S162-S170. doi:10.1111/jcpe.12946.
— 歯周炎による付着の喪失・歯の動揺の分類。 - Ng YL, Mann V, Gulabivala K. Tooth survival following non-surgical root canal treatment: a systematic review of the literature. Int Endod J. 2010;43(3):171-189. doi:10.1111/j.1365-2591.2009.01671.x.
— 神経の治療後の歯の生存率 — 根の先に炎症がある歯を抜歯の代わりに残せる根拠。
※ この案内は一般的な情報であり、同じ症状でも原因や治療方針は口腔の状態によって異なります。診断は検査後に院長が直接ご説明します。すべての歯科治療は個人差により、痛み・出血・感染などの副作用が生じることがあります。
ボストンミソ歯科医院の診療案内の責任者は、院長 李鍾範(イ・ジョンボム)(保健福祉部認証 統合歯科学専門医)です。